「後遺症」が長びく理由
いろいろな疾患があり、いろいろな治癒過程がある。その中で「後遺症」がなぜそんなにも長くなるのか?
健康・元気な方にとっては、べつに知りたいとは思わないかもしれない。「最後はコロッと逝きたいね」という人の話はよく聞く。だがそれは元気に天寿を全うできた方の場合である。
私の場合、脳出血後遺症はかれこれもう5年以上経過している。現在の状況としては、おかげさまでかつての会話不能は脱している。ただ、完治はまだ先の話。
病と処置までは短く(入院など)、後遺症になると倍以上の時間・年数と労力、費用がかかる。治れば良いが場合によっては一生ともに・・・の方もいる。また、後遺症の施術ができる先生ほど腕が良いと言えるだろう。患者さんにとっても術者にとっても「かなりのハイレベル」までしっかり診れないと、また繰り返すことになる。
後遺症の場合は費用面でも、大病であるほど大変。健康であれば出費する必要のないことなので、いかに普段の健康管理、免疫力が大事なのかがわかる。そして私は患者でもあり、患者さんと目線を同じになったので痛いほどつらさがわかる。
タイトルにある後遺症は、どんなご病気でどんな症状であるか?どこが何によって長くなっているかにもよるが、
一つは「費用」の問題。保険の効かない自費治療は回数的にかさむ。
もう一つは後遺症を正確に診られる術者が少ないこと。
特に「脳神経細胞の損傷」の施術と回復には類まれな技術と能力が必要とされる。私の場合は逆からみれば人生でその回復体験を知るための疾患だったのかもしれない。そしてその脳内出血にはただただ「感謝」でしかない!
現在、術者としての能力開発に私は取り組んでいる。多くの方が病からの回復をされますように。
不調と自覚していない身体のサイン!
問診票に書く必要がないという判断であったり、ご本人には「よくあること」でも、
実は施術が必要なことは多い。むしろ、そちらの方が重要で緊急性がある、ということもあるのだ。
1例として、ご来院の際に「調子はとても良い、特に不調はないです」とおっしゃっていたものの
術者の私が触れる限り腹大動脈の拍動が強かった。
大腸の施術をして、内臓の「自動力」を整える最中にその拍動の強さがかなり強いことに気づいた。
脈拍の強さ、テンポ、脳脊髄液のリズムなどを感じたが、
「ん?」おかしい・・・脈拍を数えながら腸の動きをつけたが、明らかな「不整脈」だった。
不整脈はいろんな原因が考えられるが、この患者さんには「遠隔の施術が相応しい」との判断で、その場にいながら小腸に遠隔施術をした。施術の後は拍動は落ち着いた。
「大したことないと思っていて、でも頻繁にあるんです」とおっしゃっていた。施術の必要性を感じていなかったようで、長らく通われているが、このときに初めて気づいた。気づいて良かったと思う。長期的にこの状態が続くと命に係わる状態になる危険性をはらんでいる。
2例目患者さんは、ご本人が一番気になる主訴があり、その他に自律神経の過緊張も持ち合わせていた。主訴の症状は落ち着いてきているのだが、施術後に立ちくらみがあり、話を伺ってみると立ちくらみは頻回にあるとのこと。
ただ、ご本人は「そんなもの」と感じていたようで、今まで話題に出たことは無かった。
両方とも「身体に問題あり」で、両方とも改善する可能性がある。
程度はあるにせよ、今までは「よくあることと自覚していた」かもしれないが、正常範囲にバランスする必要はあるだろう。
ご本人が自覚して伝えてくださるのがベストなのだが、難しい場合には、こちらの観察力が必要になるだろう。
当たり前と思わず、当院で施術は無理だろうと判断なさらず、どのようなことでもお気軽にご相談いただけたらと思う。信頼関係を築いていきたい。
講演の視聴ができました!!
嬉しい報告があります。
脳出血後遺症の影響で、私は「みる・聞く・話す・理解する・注意する」が出来なくなっていた。
手足の問題は全くないわけではないが、言わなければ「え?そうだったんですか?」と気づかれないことからほぼないに等しい。
2016年の脳出血後、会場での講演の視聴が初めてできたのが、つい先日の出来事。
そして、その〆の質疑応答があり、私は「質問ある方は?」との投げかけに「はい!!」と手を挙げ、話すことができたのだ。自分自身の身体の評価では、回復度合いは98%と出るが、
脳の占める範囲はとても広いため、第三者の評価はもっと低いであろうと予測している。
そう考えると、脳の大事さを身に染みて感じる今日この頃ではあるが、毎日今日はこれが出来るようになった、これはまだかな?と指折り数えている。「こんな日々がくるのか( ^ω^)・・・」と心に浮かぶのだが、実はあまり周囲には言わずに抑えていることもある。
世界を見れば私より大変な方もたくさんいる。日本でも先日また地震があった。浮かれないように気を引き締めて新年度に向けて計画を立てよう!実はワクワクしているのだ。
四十肩五十肩とホルモンバランス
40代、50代はホルモンバランスが乱れる年代である。
腕が上がりにくいなどの症状がある「四十肩五十肩」は、ホルモンバランスの影響を受ける。
ホルモンのコントロールは視床下部・下垂体が重要だ。
この中枢は「間脳」で、多くの医療関係者はそれは知っている。問題はそれを「どう説明し、どう施術するか?」がポイントになっていると思う。
以前にも紹介したように当院の場合は、模型の「半面教師大先生」を使い、ここが視床下部で・・・と説明するが、患者さんがご自身の視床下部をピンポイントで意識し、その場所が合っているか?の確認が難しいのである。
しかし、私には「遠隔の」技術がある。
実際触ることのできない場所に使う感覚は、非常に強い武器である。
脳だけではない。内臓でも触れることの難しい場所(副腎や膵臓、脾臓は奥まった場所にある)にあるのは、触れるのが脾臓(非常)に難がある。(冗談ではございません(-.-))
そして遠隔施術が終わったのちには必ず「筋力検査で確認」する。施術の前後で変化があったかどうかを確認することは必須だ。
それは、実際の施術でも同様。施術中にも筋力検査は多用する。変化の有無を確認し、まだ変化がない場合に更に施術が必要なのか、時間の経過とともに変化するのか、しっかりと確認している。
また、肩の問題に話を戻すと、筋膜も施術可能だ。腕や肘まで、痛みやしびれがある方には、筋膜を的確に伸ばし症状を取るオステオパシーの手技がある。僧帽筋、鎖骨下筋、前挙筋なども応用可能で、脳と並行して施術することでさらなる結果を出している。
付け加えると、遠隔施術で昨年から増えつつあるご依頼は、子宮、卵巣、乳房、膀胱の問題である。
この分野は院長に話すのは抵抗がある方は、遠隔施術をお勧めしている。
若い世代の方で、口頭で説明することより、メールなどの文章なら説明しやすいのであれば、遠隔施術はもってこいだと思う。メールなどの文章だけで完結できる。
四肢(両肩から先・両股関節から先)の施術を遠隔で!!
今回は両肩から先・両股関節から先の問題を「遠隔で」施術するとどうなるか?を書いてみる。
最近、肩・肘・股関節・膝に対して遠隔での依頼が続き、いずれも「寛解」し結果を出している。
もちろん実際に来ていただくことに越したことはないのだが、遠隔施術でも結果が伴っている。
四肢の施術はご年配の方から小学生・働き盛りの方、スポーツをされている方もいて、四肢の問題はスポーツなどのオーバーユースはもちろん、四十肩・五十肩でも結果を出している。遠隔で四肢をみるには実際の施術でかなりの件数は必要かもしれない。
四肢に関しては、施術側が体幹の施術をこれでもか?というほど診ていないとできないと思うが、患者さんの立場だと痛みを和らげることが先決になってしまっている方が圧倒的に多い。
当院の考え方では、何度も繰り返し同じ症状が出るのは、その四肢の関節の前の「脳」「腸」「骨盤」を治していないから痛みを繰り返す。そのためこの三点を、ご来院の序盤(または遠隔施術の序盤)にしっかりと安定させたうえで四肢に入ることで、問題を繰り返さずに済む。
この冬の季節に「遠隔で」膝、股関節、足首、肩の問題を相次いで寛解した。
いずれも脳、骨盤、腸、体幹からしっかり組み立てた結果で、その後に目的の患部の四肢の施術をした。
その後痛みなどを繰り返さずに済んでいる。